完全無添加!手づくり石鹸の作りかた~マルセイユ石鹸編~

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手づくり石鹸は好きなオイルでつくる完全無添加、まさに世界でただ一つの石鹸です。

このページでは手づくり石鹸をつくる際の注意点と、つくり方の手順をご説明します。

今回は石鹸づくりのバイブルともいえる前田京子さんの「オリーブ石けん、マルセイユ石けんを作る―「お風呂の愉しみ」 テキストブック」を参考につくっていきます。

 

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石鹸づくりに必要なもの、心がまえ

手づくり石鹸 材料

石鹸づくりに最低限準備しておいたほうがよいものをリストアップしました。

 準備物備考
石鹸の材料油脂目的に合わせたオイル
苛性ソーダ劇物取扱のある薬局で購入※1
精製水苛性ソーダ水をつくる
作業環境ゴム手袋苛性ソーダから身を守る
マスク同上
メガネ、ゴーグル同上
材料の下準備はかり電子式、0.1g単位が計れると便利
計量カップ500ml程度。精製水を計る。100均は目盛りがあやしい
ステンレススプーン苛性ソーダをすくう。柄が長いほうが安全
苛性ソーダ水の容器500ml程度。ポリプロピレンかポリエチレン製推奨※2
ボウル①苛性ソーダ水を冷やす
ボウル②2L以上、大きめ推奨。オイルを入れ、石鹸をつくるボウル
氷、保冷剤苛性ソーダ水を冷やす補助
ガラス温度計①苛性ソーダ水の温度を計る
ガラス温度計②オイルの温度を計る
石鹸の撹拌泡だて器石鹸をまぜる
型入れ石鹸の型型。牛乳パックか市販品など※3
ゴムべら石鹸をボウルから移す
タコ糸牛乳パック型を使う時の膨らみ防止
ダンボール箱保温・保存

失敗をさけるために道具の数、種類をしっかり把握して準備しておきましょう。

苛性ソーダやオイルなど、危険なものを扱うので作業中はお子さんが近づかない用に注意してください。

手づくり石鹸の材料・道具は楽天市場のカフェ・ド・サボンさんが便利です。必要なものはあらかた揃います。上の表で使いやすい商品にリンクを貼っているので、迷わず購入いただけることと思います。

以下、注意点など詳しく説明しておりますのでお読みください。

※1 苛性ソーダの取扱いについて

苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)はたんぱく質を溶かす強アルカリ性の劇物です。普通の店舗やネットで購入することは難しいです。劇物取扱いのある薬局の窓口で相談すると、住所氏名記入と押印の上で購入することができます。

火傷等の怪我、失明のおそれがあるため使用はもちろん保管にも細心の注意が必要です。ご自身だけでなく、ご家族にも危険物である旨、絶対に触らない旨を理解いただいてください。お子さまの手の届く場所には保管しないでください。

もちろん石鹸づくりの過程でも強アルカリの状態で扱うため、直接触れないよう細心の注意をお願いいたします。

また、道具の材質も注意が必要です。アルミは腐食し、銅は変色します。ステンレス、ガラスがよく使われますが、やはり腐食・溶け・割れの可能性があります。道具に曇りや欠けがないかなどチェックしながら使いましょう。

ポリエチレン、ポリプロピレン(プラスチック)はアルカリ性に耐える材質です。100円ショップなど安物は品質が不安定かもしれないため、しっかりした製品を選びましょう。

※2 苛性ソーダ水をつくる容器について

管理人は初回、画像のように穴を開けたフタのガラス瓶を使いました。少量ずつ苛性ソーダ水を出すため、フタに2箇所キリで穴を開けています(片方は空気抜きのための穴です)。

ですが、最初の項目でお伝えしたようにガラスも強アルカリには弱いです。直接苛性ソーダ水を扱う容器は耐アルカリ性のあるポリエチレン、ポリプロピレン製容器をおすすめします。上の表の項目名のリンクからポリプロピレン製容器に飛べるようにしていますので、ご参考ください。

手づくり石鹸 穴つきフタのガラス瓶
↑ガラス容器

↑プラスチック容器

※3 牛乳パックで型をつくる方法

手づくり石鹸 牛乳パック型のつくりかた

型は牛乳パック2つを組み合わせて自作することができます。

画像のように、上部と一面を切りとった牛乳パックをたがい違いに重ね合わせます。二重底のようなかたちになったら、はずれないように何箇所かホチキスで留めます。紙のケーキ型でも代用できます。

カッチリとしたキレイな形を出したいのであれば、以下のような専用の型を使うとよいでしょう。

 

手づくりマルセイユ石鹸のつくりかた手順

換気と体の防護をする

苛性ソーダという危険物を扱うので、繰り返しますが肌や目にふれないように、とにかく注意してください。

密室にはせず、換気できる状況にし、メガネやゴーグルで目を保護する。長袖を着て、ゴム手袋(厚手がいいと思います)を装着すること。なるべく肌を露出させずに作業するようにしましょう。

くれぐれも、慎重に作業してください。一つ一つの作業を落ち着いてこなしましょう。

材料を計量する

手づくり石鹸 計量

今回のマルセイユ石鹸のレシピでは、オリーブオイル458g(500cc)、パーム油64g(70cc)、ココナッツ油112g(120cc)苛性ソーダ83g、精製水250ccを使います。

オイルが固まっていたら、湯煎で溶かして計ります。

計量は変質しづらい順におこなうと安心です。

  1. オイル:直接ボウル②(あとで苛性ソーダ水を入れる)に入れて計っても可
  2. 精製水:計量カップに入れる
  3. 苛性ソーダ:ステンレススプーンで苛性ソーダ水用の容器に入れる

の順で計ることをおすすめ。オイルを溶かしながら精製水を計って、苛性ソーダは最後にすることです。苛性ソーダは湿度があると柔らかくなって扱いづらくなります。

オイル類をあわせ、少し温める

手づくり石鹸 オイル温め

鍋に少し水を張り、その中に計量したオイルを入れたボウルを入れ、少しずつ温めます。温度計で様子を見ましょう。

苛性ソーダ水とあわせるときに38~40℃になっていればOK。30℃くらいになったら火を止めつつ、温度の上がり方を観察します。油は火を止めても温度が上がり続けるので、温めすぎないようにしましょう。

次の苛性ソーダ水づくりと並行してもかまいませんが、バタバタしてオイルや苛性ソーダをこぼさないように気をつけてくださいね。オイルは一度温まればしばらく温度が下がらないので、個人的にはオイルを先にゆっくり温めると落ち着けるかな、と思います。

苛性ソーダ水をつくって温度を調整する

手づくり石鹸 苛性ソーダ水溶液

ここから危険作業です。ゆっくり落ち着いて進みましょう。

計量した苛性ソーダは、苛性ソーダ水用の容器に入っていますね。※上の画像ではガラス瓶ですが、ポリプロピレン・ポリエチレン製のほうが安全です。ガラス瓶を使う場合は割れや起泡が入っていないかチェックしましょう。

その容器に精製水を流し入れます。一度に入れても大丈夫ですが、なるべく体を離して入れたほうがいいですね。苛性ソーダと精製水をまぜながら溶かしていきます。

かくはん棒やガラス温度計でゆっくりまぜていくと、水分と苛性ソーダが反応してグングン温度が上がります。80℃くらい行くのでちょっと焦りますが、徐々に下がっていきます。

ボウルに水をはり、容器ごと湯煎にかけるようにして冷やします。湯煎の冷やすバージョンですね。オイルと同じく38~40℃を目安に冷まします。早く冷やしたいときはボウルに氷や保冷剤を入れてもOK。

いったん温度が下がっても、かきまぜると上昇したりします。まぜつつ温度確認。

まぜる道具、わたしは横着してガラス温度計を使っていますが…万が一割れたときを考えたらポリエチレン製のかくはん棒とかいいのかもしれません。でも結局温度を計るので、温度計入れるんですよね。

フッ素樹脂被膜つきの温度計もあるようでしたが、温度上限が50℃などで扱いが難しそうでした。なにか良いアイデアがありましたら教えていただけたら幸いです。

オイルに苛性ソーダ水を加える

手づくり石鹸 苛性ソーダとオイルをまぜる

写真撮ってる場合じゃない!ってことで、オイルと苛性ソーダ水を入れている画像はありません。すみません…

ゆっくり慎重に、こぼさないように苛性ソーダ水をオイルにそそぎ入れます。均一に石鹸化させるために、そそぎ入れながらまぜるのがコツです。

容器からどんな勢いで出るのか、あらかじめ水でテストしておくと飛び跳ねを防ぎやすいです。

ひたすら混ぜる

手づくり石鹸 混ぜる

苛性ソーダ水を入れ終わったら、あとはひたすらまぜます。

前田京子さんの本によれば、20分間なるべく早くかきまぜる。やはり飛び散らないように気をつけて。まぜ時間に比例して鹸化反応は早まります。

結構疲れるので、早くまぜようと意気込みすぎなくてもいいと思います。1,2秒に1回転くらいでいいのではないでしょうか。わたしは疲れたら数秒とめたりもしてました。

なお、ハンドブレンダーは飛び散りが危険なので非推奨です。

20分まぜたらラップをして保温します。

保温し、型入れどきまで待つ

手づくり石鹸 型入れ

保温しつつ、時々かきまぜて型入れどきまで様子を見ます。

型入れするには、カスタードクリームのような状態。泡立て器を持ち上げたときに、したたる石鹸タネであとが残るくらいです。色も白く変わってもったりしてきます。

このマルセイユ石鹸のレシピでは、12時間~24時間程度で型入れどきになります。

型に流し入れ、ダンボールで保温する

手づくり石鹸 型入れ

石鹸タネを型に流し入れます。

牛乳パックや紙の型をつかうと、石鹸の容積で真ん中が広がってしまうのでタコ糸でしばって形を整えます。

ボウルに残った石鹸タネもできるだけゴムべらで入れます。まだまだ鹸化途中でアルカリが強いので、あまりゴミに残したくありませんから。

型入れが済んだら、ダンボールに入れて保温、保管します。

温かい状態を保ったままのほうが鹸化が早くすすむのです。保温と固定のために新聞紙であいだを詰めました。

更にダンボールの上から毛布をかけるなどして保温性を高めるとよりよいでしょう。このまま1日~1週間ほどおき、型出し・切り分けまで待ちます。

道具を片付ける

さて、意外に困る道具の片付け。やはりアルカリが強いので、ゴム手袋をして片付けましょう。

苛性ソーダ水溶液や石鹸タネをそのまま流しに捨ててはいけません。配管を痛めます。

苛性ソーダ水溶液の残りは、たくさんの水で薄めてから流します。石鹸タネは新聞紙やキッチンペーパーでふきとり、ビニール袋に入れてしっかり縛る。

残った道具類はふつうに洗剤・石鹸で洗ってよくすすげば大丈夫です。スポンジは100均など安いのを使い捨てで利用するとよいのではと思います。

型から外し、切り分け、乾燥させる

手づくり石鹸 切り分け

保温保管してからだいたい1日~1週間で、型からはずれそう?という状態になります。

はずれそうならはずしてOK。まだ柔らかくて難しそうなら、もう少し待って…というアバウトな説明になります。気温や湿度によってもはずせる時間は変わってきます。

紙の型であればハサミで切り開いてまるっと石鹸を取り出します。そして包丁で好きなサイズに切り分けます。ワイヤーソープカッターという便利グッズもあります。

切り分けたら、最低1ヶ月間は乾燥させます。

熟成期間ともいわれ、この間に鹸化が進みアルカリが緩和されていきます。水分も抜け、固くあつかいやすい石鹸になるための重要な期間です。

完成!

手づくり石鹸 マルセイユ石鹸

1ヶ月待ち、ようやく念願の手づくり石鹸が完成しました。ボロボロの完成画像ですけど…タコ糸がたれてしまったままで乾燥させたので。

表面に粉をふいたようになっていますが、これは乾燥の際に粉石鹸状になっているだけで問題はないとのこと。

手づくり石鹸 ph
念のためPh試験紙で測ってみました。Ph8-9くらいで、弱アルカリ性。市販の固形石鹸と同じか少しおだやかな数値です。これなら使っても問題なさそう。

 

手づくり石鹸はむずかしい。成功の3つのコツ

ここまで読んでいただいて、石鹸づくりは繊細で気をつかうことがおわかりいただけたかと思います。

計量を間違えてアルカリに傾きすぎるなどがあれば、どう転がっても石鹸として使えないし廃棄にも困ります。絶対失敗しないぞ、という細心の注意が必要なのです。

石鹸づくりを成功させるポイントは3つ。

  • 計量を間違えない
  • オイルと苛性ソーダ水の温度を合わせる
  • 石鹸タネの最初のまぜあわせ20分を頑張る

 

なにはともあれ計量ですね。石鹸のレシピはインターネットでも探すことができますが、最初は以下のようなオイルミックスを購入すると間違いがないです。苛性ソーダの量も表示されています。

石鹸づくりの道は長く険しい

どうでしょう、石鹸づくり…面倒くさそうですかね(笑)

原料がすべてわかっている完全無添加、オリジナルの石鹸がつくれるのは何よりの楽しみです。このマルセイユ石鹸も、泡立ちがきめ細かくしっとりしたよいものが出来ました。

ただ、それと同時に材料をそろえ、劇物を取扱いながらの製作工程はなかなか骨が折れます。

ぜひお試しあれ…とは気軽に言えません。逆に、おすすめしづらいです。苛性ソーダを手に入れるのがまず難しいですし、保管するだけでも気をつかうのに、もし不要になって処分するなったらもっと大変。

もし石鹸づくりをはじめようとお考えであれば、覚悟と知識をもってはじめられるとよいでしょう。このページでも細かいところが不足している可能性はありますので、下の書籍をぜひご覧ください。わたしもこの書籍にならってつくっています。

そんなわけで、手づくり石鹸の注意点とつくり方の手順でした。お疲れさまでした!

オリーブ石けん、マルセイユ石けんを作る―「お風呂の愉しみ」 テキストブック

 

ちなみに苛性ソーダを使わない、安全に楽しめる手づくり石鹸もあります。

石鹸づくりのきっかけとして、お子さまとの工作として…

簡単ですので、ぜひお試しください。