硬水で石鹸シャンプー・洗濯を成功させる6つの対策方法

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石鹸シャンプーや石鹸洗濯がうまくいかない。泡立ちが悪かったり石鹸カスに悩まされる。

この悩みの原因は「水」かもしれません。

水に含まれるミネラルが石鹸のはたらきを邪魔するのです。

この記事では「硬水で石鹸洗濯・シャンプーを成功させるコツ」を6点お話します。

硬度について
水の中のミネラル量の多さの指標。1Lあたりマグネシウム・カルシウムが何mg含まれているか。
基本的に硬度120mg/L以下は軟水、120mg/L以上が硬水といわれます。日本で100mgを超える地域は稀なので、全国的に軟水ではあります。

 

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石鹸が硬水で泡立ちにくい理由

石鹸は硬度の高い水では泡立ちが悪くなります。それは石鹸分の一部が水中のミネラル(カルシウム・マグネシウム)と結合してしまうからです。

石鹸は脂肪酸ナトリウム(カリウム)という成分ですが、脂肪酸が水の中のミネラルとくっついて脂肪酸カルシウム・脂肪酸マグネシウムとなってしまいます。

脂肪酸カルシウム・マグネシウムは「金属石鹸」と呼ばれる、俗に言う「石鹸カス」です。

金属石鹸は工業的な使いみちはあるものの、私たちが洗濯やシャンプーに使うぶんには困った存在です。

石鹸の成分の一部が石鹸カスになると、当然石鹸としての能力は落ちます。泡立ちが悪くなるので余計に量が必要ですし、石鹸カスは水に溶けないので洗い流すのも難しい(酸性を加えるともとの脂肪酸とミネラルに戻ります)。

硬度で悩んでいるなら硬水で石鹸をうまく使うか、軟水を使うかのどちらで対策することになります。

 

自分の地域の水質・硬度を知ろう

クリタック株式会社 全国水質マップ

あなたのお住いの地域の硬度はご存知ですか?自治体の水道局のホームページに載っていたり、問い合わせをすることで確認できます。

管理人の済む宮城県仙台市は硬度20~40mg/Lとかなりの軟水地域のようです。石鹸を使用するには十分でしょう。

クリタック株式会社の全国水質マップも非常に参考になります。全国的な硬度がひと目でわかりますね。関東・九州の一部や沖縄は50mg/L以上が多く見られます。

WHO(世界保健機関)基準で120mg/L以下で軟水とされているので、日本は全国的に軟水ではあるのですが…その中でも地域差や使い勝手の感じかたはありますよね。

では実際にどんな対策を取れるか。

基本的には、硬度のある状態でうまく石鹸と付き合っていく方法になります。

 

硬水対策1.温水で洗う

石鹸洗濯

直接的に硬水・軟水とは関係ありませんが、温水(30℃以上)で石鹸洗浄をすることは「石鹸カスの予防」の観点では一定の効果があるでしょう。

石鹸の溶けやすい(泡立ちやすい)温度があり、原料油脂によっても違いますがだいたい30℃以上あれば問題なく使えるはずです。牛脂やラードが原料だともう少し高いかも。

低温で泡立ちにくいからと石鹸をどんどん追加しても、余計な石鹸分がカスを生みやすくするだけですね。

 

硬水対策2.炭酸塩などのアルカリ助剤を使う

石鹸洗濯

炭酸塩などのアルカリ助剤を使う、入っている石鹸を使えば泡立ち・汚れ落ちがよくなります。

石鹸はph9~10ほどの弱アルカリ性ですが、炭酸塩はph11と少し強いアルカリです。

  • 皮脂や汗などの一般的な汚れはアルカリで分解される
  • アルカリ性で安定すると気泡力が上がる(酸性汚れが多いと別の石鹸カス=酸性石鹸ができ洗浄力が下がる)

アルカリの底上げをして汚れに負けない泡立ち・洗浄力をつける感じですね。結果的に硬度があっても汚れ落ち能力が保てるのです。

洗濯用粉石鹸に炭酸塩が配合されているものが多いのは、この理由からかと思われます。だいたい全体の2割~4割を炭酸塩にすると効果的です。

※シルクやウールなどのたんぱく質を含む繊維は炭酸塩添加は避けてください。縮みの可能性があります。

ph表

硬水対策4.ヤシ油(パーム核油)配合の石鹸を使う

石鹸洗濯 石鹸シャンプー

ヤシ油=ココナッツオイルですね。パーム核油も同様の性質があります。

ヤシ油を組成している主な脂肪酸「ラウリン酸」。このラウリン酸は硬水でも泡立ちよく使える=耐硬水性があります。※脂肪酸は油脂の成分。脂肪酸にグリセリンが結合したものが油脂です。

泡立ちよく洗えるため、石鹸カスがつきにくくなると考えられます。硬水地域の海外ではヤシ油配合率が高い傾向にあるようです。

ラウリン酸が多く含まれるヤシ油、パーム核油配合の石鹸を使うことで硬水の影響を受けにくくなるでしょう。

ただこちらも注意点が。ヤシ油・パーム核油には皮膚刺激を起こす可能性がある「カプリル酸・カプリン酸」も含まれています。肌が弱い方は100%ヤシではなく、一部含まれている石鹸にとどめておくほうが無難です。(※正確にはカプリル酸・カプリン酸の遊離脂肪酸の刺激性です。石鹸化の過程で脂肪酸ナトリウムになりきれなかった脂肪酸のことなので、塩析済みであれば問題ないものと考えられます:塩析について

ヤシ油・パーム核油配合で溶けやすい石鹸はなにかな?

洗濯用ならシャボン玉 純植物性スノール(パーム核油、炭酸塩なし)やパックスナチュロン 粉せっけん(ヤシ油、炭酸塩あり)。

シャンプーは原料表示がない商品が多いのですが、マジックソープ石けんシャンプーポルックスはヤシ油を含んでいます。

 

 

硬水対策3.クエン酸などの酸性リンスをする

石鹸洗濯 石鹸シャンプー

洗濯、シャンプーともに石鹸で洗ったあとに「酸性ですすぐ」という工程があります。

これは残った石鹸カスの一部を脂肪酸とミネラルに変化させるためです。(例:脂肪酸マグネシウム→脂肪酸+マグネシウム)

洗濯でもシャンプーでも、石鹸カスが多く残留しないように石鹸洗浄の後は一気に洗い流し、酸性のものを加えてすすぐと「石鹸カス」としてでなく「脂肪酸」として肌触りよく仕上がります。

逆に石鹸洗浄後のすすぎが足りないと脂肪酸が大量発生してベタベタになるので注意が必要です。

 

硬水対策5.炭酸塩で軟水化する(アルカリ法)

石鹸洗濯

炭酸塩を使ってお風呂の残り湯を軟水化する方法があります。

お手軽といえばお手軽ですが

  • 既に硬度が60mg/L以上あること
  • お風呂の残り湯以外で使うべきでないこと(炭酸カルシウムが固くこびりつく)
  • 軟化後も20mg/L程度であること

という前提があるので、あまり活かせるかたはいないかもしれません。

具体的には風呂水100Lに対して炭酸塩大さじ3杯を入れます。だいたい2時間ほどでミネラル分が沈殿し、風呂水の上の方に軟水ができるという手法です。

詳細はukiukiせっけんライフさんの炭酸塩で硬水を軟化するという記事でご覧いただくとよいと思います。

 

硬水対策6.軟水器を設置する

石鹸洗濯 石鹸シャンプー

軟水器という設備もあります。ちょっとイレギュラー、ですが直球の硬水対策。

名前のとおり水中のミネラルを減らして軟水にしてくれる機械です。

イオンソフナーソフティナなど、家の水道を超軟水化(1mg以下/L)してくれるという、ある意味最強の手ですね…

難点は初期費用が高額であること、機能維持のためのランニングコストも多少なりかかること。

シャワーのみでよければ上記の軟水器が格安のようです。1万円そこそこで、既存のシャワー水栓に接続するだけなので設置も簡単。市販の食塩でメンテナンス可。

メンテナンスに食塩やナトリウムを使うのは排水・環境の点でどうか、という見方もあります。
なお、ミネラル分や石鹸カスが肌に悪影響ということはありません。石鹸カスは保湿性もありませんが皮膚の常在菌が分解してくれます。

地域の水質確認と石鹸の使いかたをおさらいしよう

硬水対策として水温、アルカリ助剤、酸性リンス、ヤシ油とパーム核油、アルカリ法、軟水器の6点をご紹介しました。

幸い?日本の多くの地域はもともと軟水です。適度にミネラルを含んでいると考えればそこまで恨めしいものでもないのではないでしょうか。

自分の地域の硬度を知り、その環境でできることは何かを考える。

洗い方は適切か、水質に合った石鹸はないか。おさらいをしてみてはいかがでしょうか?

軟水器はその補助的な役割を果たしてくれるものとして、選択肢のひとつにすると良いでしょう。